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【ゴア(サイケデリック)トランス・ディスクガイド】

(97年頭に書いたデータのまんまですが…ご容赦!)

1◆MAN WITH NO NAME
"MOMENT OF TRUTH"
  ―――DICCO 125
全般的にダークなゴアトラの中で、メロディアスでアッパー系のヒット曲を手掛けてきたMartin Freeland による個人ユニットM.W.N.N.。97年12月のオン・エア・イーストでのライブも大仰なアクションを交えたパフォーマンスで大盛りあがりだった。本作はフルアルバムだがCONCEPT IN DANCEの「digital alchemy」「tribal science」あるいはPerfecto の「vol.3」といった名コンピレーションにも収録されているので要チェック。なお今年に入って新作アルバムがリリースされるという説も。


2◆ASTRAL PROJECTION
"DANCING GALAXY"
  ―――TITCD012 2089-2
エキゾティックなメロディ、ドラマティックな展開……イスラエリ・トランスの最高峰にしてゴアトランスのスタイル継承者。Avi Nissimと Yaniv Haviv、 Lior Pelmutterの3人によるASTRAL PROJECTIONがそれだ 。とにかく旋律が明確でアッパーかつ劇的な曲調は、お祭りゴアとでもいうべきか。1st "TRUST IN TRANCE"も「KABALAH」「PEOPLE CAN FLY」といった超名曲揃いだが、本2ndはさらに円熟味をまし、英国“MUZIK”誌の97年ベストディスク10にも選出されている。


3◆TOTAL ECLIPSE
"DELTA AQUARIDS"
  ――― BR002CD
STEFAN HOLWECK, SERGE SOUQUE, LOIC VANPOUCKE の3人のからなるフランスのゴアトラ・ユニットTOTAL ECLIPSEも、 ASTRAL やM.W.N.N.と並ぶゴアトラ界の古株的存在。音はそんなに曲がりきっていないが、逆にクリアな曲調は自宅でも安心して観賞できる。そういう意味では入門用にも最適かもしれない。「BLADE RUNNER」「FREE LEMONADE」といった曲は多くのコンピレーションにも収録されている。


4◆JUNO REACTOR
"BIBLE OF DREAMS"
  ―――PCCY-01126
リーダBen WatkinsとDJの Mike Maguireを中心に構成されるJUNO REACTOR。生ドラムやパーカッション、ギターといった楽器音を大胆に取り込んだサウンドは、ライブで一段とパワーアップする。いわゆるゴアトラの常套パターンにはあてはまらない絶妙な曲展開、ロック的でもエスノ調でもあり、いわゆるデジロックとも全く異なるアプローチでジャンルを横断している。本作は現時点での最新アルバムだが、前作"BEYOND THE INFINITE"も『リング/らせん』のサントラなどで使用され必聴!


5◆HALLUCINOGEN
"The Lone Deranger"
  ―――SUB4832.2
荒野に佇む騎馬民族のシルエット……そんなジャケットが内容を如実に現わしているTIP Recordのエンジニア出身のSimon Posford の個人ユニットHAllUCINOGENの2nd。とにかくグニョグニョに曲がりまくってるアナログ・シンセとパーカッシヴ・ビートの滝壷。地響きをあげる重低音に音波のような効果音。(途中で3連になるなど)凝りに凝りまくった曲展開……“聴き込み”つつ“もっていかれ”てしまう悪い音の典型だ。本作は日本盤も出ているが、1stの"TWISTED"も大傑作!


6◆TRANSWAVE
"HELIUM"
  ―――MPTCD-04
これまたフランスの有名なゴアトラ・ユニット。昨年解散してソロユニットdedorahが始まったが、TRANSWAVEの曲もキャッチーで幾多のコンピレーションCDに収録されているマストアイテム。本作はMATSURIレーベルから出され、ジャケットも日本の「オーガニクス」が手掛けている。


7◆THE INFINITY PROJECT
"MYSTICAL EXPERIENCES"
  ―――BR005CD
典型的ゴアレーベルのひとつT.I.Pレコードの運営者Gtaham WoodとRaja Ramによる人気ユニット。初期のゴアトラコンピの常連組だが、本作はひたすら重奏的なアンビエントゴア。THE INFINITY PROJECTのばきばきトランスものは"FEELINF WEIRD" (TIPCD3)で満喫できる。


8◆THE GREEN NUNS OF REVOLUTION
"ROCK BITCH MAFIA"
――― AFRCD7/FLYING RHINO RECORDS  
僕は勝手に「ゴアトラ界のTMレヴォリューション」と呼んでます(笑)が、それ相応の暴れん坊将軍らしい(伝聞)。これまたニューウェーブ・ロックのエッセンスも感じさせる豪快なゴアトラ。ちなみにジャケットの娘は、あの元ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズだという説も。


9◆PSYCHOPOD
"HEROLINES EP"
  ―――TIP CDS026
デンマークの3人組ユニットKOXBOXの別ユニットPSYCHOPODは、より一層“曲がり”感と疾走感をいや増した、けっこう“ヤバめ”系のはげしいゴアトランス。本家KOXBOXが先日出したフルアルバム "DRAGON TALES" (BR058CD)もまた、KC(Equinox/JP)のジャケットも含めた大傑作!


10◆EAT STATIC
"SCIENCE OF THE GODS"
――― MANMMOTH0146-2
メガドッグ系ロックバンドからUKトランスの始祖として羽ばたいたEAT STATIC も、この3rdアルバムは前作迄のトライバル風味が希薄になり、ブレイクビーツやジャングル的なリズムトラックが目だっている。もはやゴアトラとは括れないかもしれないが、これはこれで無茶苦茶カッコイイ!


11◆ZODIACYOUTH
"DEVILS CIRCUS"
  ―――CTCR-17028
元キリングジョークのベーシスト、ユースがゴア黎明期にButterflyのサブレーベルとしてDragonflyをスタートさせたことが今日のゴアシーンに貢献したことは余りにも有名。本作はそんな彼のロック&ゴアのハイブリッドチューンを聴かせてくれる貴重盤。K・ブッシュのサンプリング・トラック入り。


12◆V.A.
"gong you re-mixed" phase 1& 2
  ―――glisscd001
初代Soft MachineのDaevid Allen率いるユーロ・サイケヒッピーバンドの金字塔ゴングの名盤"YOU"を並居るテクノ・アーティストがリミクスした企画盤だが、ORB、 SHAMENらに混じってTOTAL ECLIPSE、 ASTRALASIA、MAD STOF、DOOFらゴアトラ組も大挙参加。バキバキに飛ばしています。




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